フォレスト・ミッションBLOG

林業の産業としての自立、そして林業に従事する人たちが誇りを持てるように、私たちは、自らが信じる、森林・林業のあるべき姿を、林業関係者の皆様と一緒に創造していきます。

未分類

都会に来ると、無性に森林が恋しくなる

投稿日:

私の職業は、他所に行って、経営などの助言をする仕事なので、その稼働率が向上すればするほど、収益は上がるし、自宅にいない日が多くなることになる。とにかく、特に平日は、どこかに行って、経営の助言をしたり、人材育成の研修をしたり、講演をしたり、本業での活動をするのが望ましいのだ。そして、土曜日は基本的に移動日か資料等の作成をしたりする時間、日曜日はさすがに休日と位置づけているが、頭の中は仕事のことを考えている。今月で62歳になるが、おかげさまで健康状態は良好で、体力もあり、今の仕事にもう一踏ん張りしようと思っている。

時々、仕事そのものや会議、打ち合わせなどで東京などの大都会に行くことも多くなっているが、大学時代から4年前まで、ずっと都会での生活をしてきた割には、3日ほど都会にいると、今住んでいる蓼科の森林が無性に恋しくなる。真夏でも涼しいといった気候的な部分もあるが、それはおそらく本能的なものだろう。特に60歳を過ぎた今、私が最も好きな時間は、カラマツ・白樺・アカマツ・ナラなどが混交した近自然な森林の中を散策しながら、自然な思索を巡らせることと、静かな自室で好きな本を読むこと、それに、愛用のマーチンD-45のギターで、好きな曲を弾き語りすること、車で5分のところにあるゴルフ場に行って、独りでラウンドすること等々である。外形的には「世捨て人」的な生活と映るかもしれないが、だからこそ、仕事にエネルギーを注ぎ込んで、それと両立させながら、残りの人生を充実したものにしたいと願っているところだ。

健全で美しい森林は、そこにいる人間の心を豊かにしてくれる。自身の苦しみ、葛藤を森林に話しかけることもあっていい。もちろん、森林は何も言ってはくれないが、そうすることで、自分の中で何かの発想が生まれることもある。森林は、私の最も身近な「物言わぬ」相談相手であり、友人でもある。こうして日々、元気で仕事に向き合えるのも、森林のある環境の中で生活しているからであり、自分を客観視できる時間があるからだと思っている。
林業は、その森林を適正に整備して管理していく業である。それは、国土と人間の心身の健康を守っていることと同義だ。今日、また蓼科に戻り、森林の中を歩きながら、いろいろと内なる思索を巡らせる時間をことさら楽しみにしている自分がいる。

-未分類

関連記事

団塊世代は同世代の狂気の愚行に何を思うのか

 今日、末期がんで死んだ、東アジア反日武装戦線の桐島聡と思しき男は、報道の限りだが、本人に間違いないだろう。神奈川県藤沢市の工務店に40年くらい住み込みで働いていたとのことだ。ということは、10年くら …

トラック輸送費の縮減について

 木材生産・流通の総事業費は、木材価格の向上が見込めない現状で、まだまだ、創意工夫をして縮減し、補助金を活用しつつ、山元に少しでも多く還元していかなければならない。「山側のコスト縮減は、もう限界に来て …

「心の友」がいない寂しさ

 今日は、学生時代からの親友だった伊住政和君の命日である。存命であれば、61歳になっている。茶人としても、文化人としても、まさに、これからが旬という年齢である。それなのに、彼は17年前、44歳という若 …

バブル期は遥か昔の幻想か

 新幹線や飛行機での移動中に読もうと思い、先日、桐野夏生著の「真珠とダイヤモンド」(毎日新聞出版刊)という上下本を購入した。バブル期の証券会社を舞台に、バブル経済に狂奔した時代とそれに翻弄された若者の …

安芸高田市・石丸市長に注目!

 静養中、you tubeで、いろいろと動画を見ることが多く、偶々、広島県の安芸高田市の石丸伸二市長の、議会での答弁や記者会見の様子をじっくりとみて、大変感銘を受けた。政治家は、その言葉で勝負する職業 …