私の自宅の書斎兼寝室は、6畳一間で、おまけに物入れがない。ここに来てから大幅なリフォームをした時に、半間ほどの物入れが隣の部屋の一部となってしまった。横浜と東京・日本橋から大量の蔵書を持ってきたので、とにかく本の量が半端ではない。時折、ブックオフに持っていったりして、処分しているのだが、新刊本などを次々に購入するので、蔵書の量は結局減るどころか、増える一方だった。
この自室をリフォームした際、工務店に依頼して造り付けの本棚を設置したのだが、棚1枚の最大重量が30キロということを知らず、そこにどんどん単行本などを詰めていった。そして、昨年6月に本の重量を支えきれずに、本棚が崩壊したのだ。その時は、部屋に散乱した本を取り敢えず、有り物の本棚に収容するのが精一杯だったが、今回、崩壊した本棚を修復して、そこには、本をあまり置かず、事務機器とか事務用品を専ら置いて、すっきりした。本というのは、とにかく重量が半端ではない。
社会人としてのスタートが、報道記者だったこともあり、知識は幅広い方がいいということで、やたらと本を買って読む習慣がつき、それが、いまだに抜けない。古い人間の世代に属しているのか、読書は、やはり紙の本でないと、読むという作業にならないところがある。Kindleも使っているが、あくまでも限定的である。特に、分厚い単行本を赤線を引きながら読む方法が気に入っている。
そんな本だらけの狭い部屋に、シングルサイズのベッドがあり、二段ベッドの上段には、いろいろな荷物を積み上げている。この狭いベッドで普段寝ているのだが、本に囲まれて就寝する時間が気に入っていて、読みたい本を数冊ベッドに持ってきては、枕元に置いて、「寝ながら読書」をしたりする。いつの日か、本に囲まれ、本に埋もれて過ごすことが、自分の人生における大きな愉しみとなっていた。こんな狭い部屋でも、やはり居心地のいい場所なのだ。
株式会社フォレスト・ミッション 代表取締役、林業経営コンサルタント、経済産業大臣登録・中小企業診断士
我が国における林業経営コンサルティングを構築した第一人者であり、これまで460超の林業事業体の経営コンサルティングに携わる。2015年から、活動拠点を東京から信州・蓼科に移して活動中。