昨日の夕方、軽く食事をしてから、ホテル近くのコンビニに寄って、週刊文春を購入した。文春砲第三弾はの見出しは、「安倍元首相暗殺 三つの死角」である。まず、毎週のように、「銃撃」ではなく「暗殺」と言い切るところに、週刊文春の一種の覚悟を感じ取ることができる。他の大手メディアは、正面から報道することもせず、まして、暗殺などという重要なキーワードを使うこともない。あれは、誰がみたって「暗殺」そのもので、その他の言い回しは、明らかに本質の部分から逃げているといわれても仕方がない。
さて、表題の「三つの死角」だが、一つは、致命傷となった「疑惑の銃弾」の弾道が再現できないということ、二つ目が、銃弾がみつからないということ三つ目が、病院への遅すぎる搬送ということになっている。詳細は、記事に譲るが、個人的には、この三つの死角なるものに、それほどの関心を持つものではない。追及してもらいたいのは、山上被告の「真の動機」と「背後の人間関係」「事件前の彼の動静」などである。これらを徹底的に洗うことが重要だ。
また、記事では、安部派の重鎮である下村博文元文科省や自民党治安・テロ対策調査会顧問でもある衛藤征士郎元衆議院議長のコメントが出ている。初回から、いろいろな国会議員や関係者のコメントを記事していて、今後も、回を重ねながら、この事件の真相究明にブレーキがかからないように、あるいは、この事件そのものが風化しないように、積極的な「参画」をしていってもらいたいと思っている。一介の国民である私などが、こういうところで、文春砲をフォローするのも、自分なりの真相究明への参画だと位置づけているのだ。
週刊文春のこの連載が、まだまだ続き、新たな事実や証言が出てくることを期待している。しかし、文春砲の孤軍奮闘であり、取材のガードも固いと想定されるので、ネタが尽きたり、自社の判断で連載が終わってしまう懸念もある。大手メディアが、この事件を大きく取り上げない限り、国民の脳裏からは、どんどんと薄れて、やがて風化していくことになる。そして、山上被告の単独犯行とされて裁判で量刑が下されることで幕引きとなる可能性も現時点では高い。我が国が法治国家であり、警察が正常に機能し、また、メディアも「社会の木鐸」たるs使命を全うする、この事件の顛末は、そんな当たり前のことを否定する方向そのものだと思う。また、1週間、次号の内容に期待したい。
株式会社フォレスト・ミッション 代表取締役、林業経営コンサルタント、経済産業大臣登録・中小企業診断士
我が国における林業経営コンサルティングを構築した第一人者であり、これまで460超の林業事業体の経営コンサルティングに携わる。2015年から、活動拠点を東京から信州・蓼科に移して活動中。