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ソウルフードとしての王将で

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餃子の王将のメニュー群

 今週月曜日、新会社の仕事の打ち合わせで、(有)天女山の小宮山信吾さんが蓼科に来てくれた。打ち合わせの前に、まず、腹ごしらえをしようと、彼の車で「餃子の王将諏訪店」に行った。餃子の王将での「ジンギスカン定食」や「回鍋肉」「天津飯」「レバニラ炒め」、そしてもちろん「王将の餃子」などは、京都での学生時代に足しげく通って食べた、私にとっての「ソウルフード」だ。

 小宮山さんも、立命館大学時代に、やはりずいぶんと王将にはお世話になったとのことで、年代は違うが私と彼との共通の「ソウルフード」として、時々、王将で食事をするようにしている。彼の定番メニューは、「五目チャーハンと餃子」であり、王将に行けば、そればかり注文する。私は、40年以上前を思い出して、いろいろと注文するのだが、この日は、レバニラ炒め定食をオーダーした。

 何しろ、私が同志社大学の1回生の頃、1977年頃だが、銭湯の入浴料が140円/1回だった。下宿代が四畳半一間の間借りで9,500円/月、その中で、餃子の王将に行けば、400円で定食などを腹いっぱい食べることができた。まさに、貧乏な学生の応援団ともいう心強いところだった。私の場合は、2回生までは京都の下鴨に下宿があったので、洛北高校前の王将に、それこそ毎日のように夕食を摂りに行った。

 今から10年ほど前、横浜市内に住んでいる時、妻を誘ってJR戸塚駅の構内にある「王将」に入り、定番の定食と餃子を食べたのだが、王将などに入ったことのない妻は、「よくこんな油っこいものが食べられるわね」と言った。確かに、あまりがっつくと後で胸やけがするのだが、何といっても旨いのだ。「自分には、ここの定食と餃子がソウルフードなんだよ」と返すと、怪訝な顔をされたが、こればかりは、どうしようもないのだ。

 今月27日で満66歳になったが、この歳になっても、時々、無性に王将の餃子や定食が食べたくなる。実際に行くのは、さすがに月に1回程度だが、貧しかった学生時代に一度覚えた味は、生涯忘れることがないのだろう。王将の店舗に行き、一瞬目を閉じると、京都・洛北の「京都王将」の店内の様子が再現され、「パーロー(ジンギスカン)・イーガ(1人前)」「コーテル(餃子)・リャンガー(2人前)」といった威勢のいいオーダーの声が聞こえてくるような気がするのだ。ライスは大盛でも普通盛りと同じ料金だった。よく来てくれる客にはビールの小瓶をサービスで出してくれた。あの頃、安い値段で、貧乏な学生に美味しいものを腹いっぱい食べさせてくれた王将に改めて御礼を言いたい。

 

 

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