昨日・今日と、関西で活動し、今日は2年半ぶりに、京都・南丹市の日吉町森林組合を訪問し、湯浅勲組合長と再会し、いろいろと語り合った。最近、完了した搬出間伐の現場も案内していただいた。湯浅さんとは、今から16年前に知り合って、以来、森林施業プランナーの育成事業で講師としてともに活動し、ドイツへの林業視察にもご一緒したり、ずっと親しくさせていただいている。
15年前から数年間、森林施業プランナーの育成研修は、ここを中心に国策として展開された。私も委員及び講師として、この研修事業に参画した。その中で、湯浅さんを始め、講師の先生方や林野庁の人たちと、宿舎で、酒を酌み交わしながら、この国の森林・林業のあり方などについて、熱い議論を重ねた。その内容が、私にとっては、その後の自身の活動の礎になったのだと思う。
当時、湯浅さんは、日吉町森林組合の参事で56歳だった、私は50歳、まだまだ血気盛んな年回りだった。今年、湯浅さんは71歳になり、今は常勤組合長、私はまもなく65歳になる。自分自身は、あの頃と大して変わっていないと思うのだが、15年という歳月は、確実に変化というものをもたらしている。少しは、成長したのかもしれないと思いつつ、また、まだまだ、あの頃の熱い想いというものを内包しているという自負心もあり、森林の中を歩きつつ、いろいろと思いを巡らせる自分がいたりする。
「鶏口となるも牛後となるなかれ」という気持ちで、放送局を退職し独立して以来、ずっと一匹狼で生きてきた。徒手空拳、試行錯誤の中で、浮き沈みもあった。いろいろな人に出会い、多くのことを学び、また、助けてもらったりもした。出会いがあれば、別れもあった。葛藤は常在し、悩みの種は尽きることはない。それでも、こうして生きて、さらに前を向き、目の前の案件に取り組もうとしている。もう少し目線を上げてもいい、自分自身も納得できる仕事を積み重ねていきたいと思っている。
株式会社フォレスト・ミッション 代表取締役、林業経営コンサルタント、経済産業大臣登録・中小企業診断士
我が国における林業経営コンサルティングを構築した第一人者であり、これまで460超の林業事業体の経営コンサルティングに携わる。2015年から、活動拠点を東京から信州・蓼科に移して活動中。