昨日、スタッフと車で8時間移動し、鳥取の倉吉に前泊、今日から2日間の「「現場管理者研修」に臨んでいる。会場は、エースパック未来中心という、とても立派な施設である、この鳥取での人材育成の取り組みも丸8年になり、森林施業プランナー育成や最近では、班長クラスの現場管理者研修も当社で手掛けている。今回の目玉は、スタッフで自主開発した「施業ゲーム」である。路網開設をして搬出間伐を進めていくゲームなのだが、生々しい「リアリズム」が特長となっていて、同時に、現場での生産性や事業収支など、コスト管理の考え方を体感してもらう狙いを備えているものだ。

森林施業プランナーと現場技能者、そして、何よりも林業事業体の経営者・経営管理者は、林業における三大重要人材といって過言ではない。中でも、現場技能者がその能力と役割を存分に果たしている事業体は、おしなべて業績がいい。待遇面も良好で、定着率も高い。逆にそうでないところは、業績も低迷していたり、社員や従業員間の関係性や連携もうまくいっていない。現場の働き具合=収益性の向上であることは、間違いのない定理といえる。
先週は、愛媛県での林業事業体への助言事業があった。個々の経営状況に応じた助言をして、少しでも経営改善に結びつけてもらうという取り組みは、22年というキャリアを重ねてきているし、今回のような集合研修も、プランナーや経営者、経営管理者だけではなく、現場技能者までカバーをしながら、当社の事業展開の核となってきている。研修を実施する側も、世代交代をしながら、40代・30代の人たちに、バトンタッチしつつある。林業という「古い船にも、新しい水夫が必要」ということで、私自身も、若い世代の現場技能者の人たちに、最終的には「林業に従事していることに誇りをもってもらえるように」、いろいろな角度から呼びかけていきたいと思っている。
株式会社フォレスト・ミッション 代表取締役、林業経営コンサルタント、経済産業大臣登録・中小企業診断士
我が国における林業経営コンサルティングを構築した第一人者であり、これまで470超の林業事業体の経営コンサルティングに携わる。2015年から、活動拠点を東京から信州・蓼科に移して活動中。