今から79年前の、昭和20年(1945年)8月14日、日本は、ポツダム宣言を受諾し、陸海軍の武装を解除、大東亜戦争は終戦を迎えた。そして、その翌日、昭和天皇が、玉音放送で全国民に終戦を周知し、歴史上はこの日が終戦の日となっている。ポツダム宣言については、我が国が、無条件降伏をしたなどという、事実に反する言説が罷り通り、殆どの国民が未だにそれを信じている。ポツダム宣言における無条件降伏の意味は、8月8日に書いた通りであり、我が国は、連合国に対して無条件降伏などしていない。
今日は、夕食後、「日本のいちばん長い日」(2015年 松竹)という映画を観た。阿南惟幾陸軍大臣が主役で、役所広司が演じている。この映画でも、「国体の護持」を巡って、時の鈴木貫太郎内閣が終戦に際して、最後まで喧々諤々の検討をした様がリアルに描かれている。阿南大臣は、当初、国体の護持が約束されない限りは、本土決戦も辞さずという「条件付き受諾」の論調を崩さなかったが、その担保をもって陸軍の武装解除を決め、自身は責任をとって自刃した。
終戦後、日本は連合軍の「保障占領」を受け、昭和27年(1952年)4月28日、サンフランシスコ条約の発効をもって占領は解除、新たな道を歩むことになった。そこから、奇跡的な経済復興を果たし、高度成長期を経て、我が国は、アメリカに次ぐ経済大国となった。終戦の間際に、国土を焦土と化す本土決戦を避けたことで、生き残った国民が艱難痩躯して、懸命に働いた結果、その後の復興と経済成長を勝ち取ったと云える。その恩恵を享受している、現代に生きる我々は、命を賭してこの国を護り抜き、後世の日本の繁栄に望みをつないでくれた、英霊や戦後、貧困の中で必死で復興に邁進した祖父母の世代に対して、改めて感謝しなければならない。そして、自分たちの子供や孫の世代のために、自分がやれること、やらなければならないことを、一つ一つ実行していくのが、その恩に報いることだと思っている。
株式会社フォレスト・ミッション 代表取締役、林業経営コンサルタント、経済産業大臣登録・中小企業診断士
我が国における林業経営コンサルティングを構築した第一人者であり、これまで460超の林業事業体の経営コンサルティングに携わる。2015年から、活動拠点を東京から信州・蓼科に移して活動中。