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林業の産業としての自立、そして林業に従事する人たちが誇りを持てるように、私たちは、自らが信じる、森林・林業のあるべき姿を、林業関係者の皆様と一緒に創造していきます。

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とことんやってみよう

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 車での移動が長距離になり、歳とともに、そういうことがしんどくなってきているという実感がある。幸いにして、車の運転は嫌いではない。それに、蓼科の自宅から実家のある和歌山県・那智勝浦町までは440キロあり、車で行くと6時間半程度かかる。往復13時間である。いつまで、何歳までその往復が出来るのか、状況によっては、想定外のことが起こってカットアウトということもある。

 私の職業は、長年の実践経験を積んだ上で、ある程度、歳をとっていた方がいいという定理がある。助言の対象になる経営者や経営陣は、若い層もいるが、大多数は、65歳以上である。森林所有者に至っては、80歳以上もざらにいる。そういう人たちに、経営や林業の何たるかを説いて、理解してもらい、さらに行動に移してもらう助言なりをしていこうとすると、それなりの専門知識、知恵、そして風格というか、佇まいが必須になる。

 私は、1999年、41歳の時に、中小企業診断士に登録し、以来、22年間、経営コンサルティングの仕事をしてきた。森林・林業への支援は18年間ずっと続けている。訪問したり、助言したりした事業体や森林所有者は400を超えた。気がつけば、血気盛んだった、マスコミ出身の経営コンサルタントは、64歳という、一見落ち着きをみせる、それなりの雰囲気を持った専門者になった。

 ここ数年、年長の経営者や森林所有者などに対面で話をしても、正面から私の助言などを受け止めてくれるようなった。有り難いことだと思いつつ、やはり、この仕事は20年は、腰を据えて、いろいろなことに真剣に取り組んで、それで初めて一人前の専門者になっていく礎ができるのだということを実感している。敢えていうならば、22年のキャリア、64歳の年齢でも、まだまだ青いのだ。

 正しいことを、正しく助言する。当たり前のことだが、これだけで、物事が解決するわけでもなく、目標やあるべき姿に近づいてもらうために、あらゆる手段を使って、背中を押したり、手を引っ張ったりする。この仕事は、相当、メンタル面も含めて力のいる仕事である。この先、どこまでできるかわからないが、私に与えられた任務というものは、目の前に厳然と存在し、一緒に取り組んでいく仲間も、長年の活動で信頼関係をもって糾合できている。もう少し、目線をあげて、また視野を広げ、自分なりにとことんやってみようと、いろいろなところに移動しながら考えているところだ。

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