フォレスト・ミッションBLOG

林業の産業としての自立、そして林業に従事する人たちが誇りを持てるように、私たちは、自らが信じる、森林・林業のあるべき姿を、林業関係者の皆様と一緒に創造していきます。

未分類

木材バブルは必ず弾け、また、元の状態が続くのか

投稿日:

 「ウッドショック」という、マクロ経済からすると「瑣末な現象」は、すでにバブル崩壊の兆しをみせているという。一時的な現象ゆえに、当然のことである。前にも書いたように、そんなものに翻弄されることはないのだ。特に、林業側は、冷静に事態を見守り、下手に動かない、自分の足下を固めておくというのが賢明な行動だと、私は指摘してきた。

 そもそも、ウッドショックといっても、それは、いわゆるA材に限ったことであって、すでに国産材にほぼシフトしている合板材(B材)やバイオマス用のCD材には、基本的に関わりのないことである。但し、柱や板材に使えるA材をB材と称して「ランク落ち」させて、合板材にしていたケースもあったり、あるいは、AB材というような、「境目」の位置づけもあったりして、あながち、関係が全くないとは言い切れない。

 実際に、B材の価格がかなり上がっている地域もあれば、逆に、A材は品薄になり大幅に値上がりしたが、山から一緒に出てくるB材、CD材は行き場をなくして土場に積み上がっているというような話も聞く。いずれにしても、外材バブルが弾けて、コロナ禍が一定収束する中で、外材がまた入ってくるような事態になると、国産材の市況はまた、元に戻ればいい方で、反動で急落する懸念もある。それは、これまでの歴史が雄弁に物語るものだ。

 だからこそ、サプライチェーンマネジメントの取り組みを含めた、計画的・安定的・継続的な木材需要・供給を創っていかなければならないし、林業側は、そのための、基盤整備や事業体においては経営基盤の強化などを図っていかなければならない。目の前の現象面のことに左右されず、やるべきことを地道だがきちんとやっていくことで、進むべき道がみえてくると信じて、小さくてもいいから日々の改善に努めていく・・・頑張って欲しいと思う。

 

-未分類

関連記事

読書の愉しみを再び識る

 このところ、読書の意欲が一段と高くなってきており、仕事の合間や休日に読書に耽溺する時間を積極的に確保している。改めて考えると、「読書ができる環境にあるのに、これをしないということは、この世に生きる人 …

「男と女」はもう歌えないのか

 「男と女」という曲は、1982年にリリースされた、チャゲ&飛鳥の名曲である。「黄昏の騎士」というアルバムに収録されている。我々の世代のど真ん中の曲で、私自身、この曲には思い入れが強い。もう30年前余 …

森林は何を語るのか

 蓼科に来てから、自宅回りの森林の中を散策することが、日課になり、特に天気のいい時には、思索を巡らせながら小一時間歩くのが楽しみになっている。春夏秋冬、森林はその姿、佇まいを変化(へんげ)させながら、 …

国語辞典とポメラ・Fireを持って旅に出てみよう

 17日は、茨城・常陸大宮の静ヒルズCCで、友人たちと楽しくラウンドした。冬場の運動不足もあり、ゴルフの調子は、まだ3割というところだが、キャディさんを交えて、いろいろな話をしながらゴルフをすること自 …

ずっとあの頃のままで・・・

 先週の水曜日、東京・西麻布で、音楽評論家の富澤一誠さんと10数年ぶりに歓談し旧交を温めた。富澤一誠さん(以下一誠さんと呼ばせていただく)とは、私が近畿放送東京支社に勤務していた、今から34年前、28 …