昨日と今日、山梨県で開催した、「経営力向上事業」では、県内から集まった林業事業体の経営者・経営管理者に対して、経営コンサルタントとして20年余りの期間で培ったノウハウを駆使した講義や実習などを提供した。その研修事業自体に力が入り、会場内がそれほど暑くなかったのに、ワイシャツに汗が染み出すほど、熱が入ったものになった。
それぞれの事業体は、それぞれ、さまざまな問題を抱えている。SWOT分析の実習をしながら、当面のやるべき取り組み(課題)を自ら設定していただく。その過程で、各事業体の経営者や経営管理者といろいろなやり取りをする。少しでも、彼らの課題解決につながるような助言をするべく、私の頭の中はフル回転になる。個々の項目について、「より深く」掘り下げて、 県の普及指導員も加わり、 取り組むべき「解」を一緒に考える。
私は「きっかけ作り」をする役割でいい。継続的にサポートするのは、普及指導員や森林組合であれば連合会の人達である。しかしながら、そうはいいつつも、私としては、表層的、一般的なところに留まらず、より具体的に助言をするし、本質的な部分に踏み込むことも厭わない。それは、結果として、その事業体の経営が良くなって欲しいからであり、より高いところに昇っていって欲しいからだ。森林・林業の世界に通暁した、林業経営コンサルタントとしての私にしかできない領域だと確信するからに他ならない。
「能力と意欲のある経営体」と定義されている、森林組合と民間事業体に、より深く、そして具体的な助言をしていきたい。そういう思いが日に日に強くなっていることを実感している。コロナ禍がもたらしリモートワークの浸透は、その思いを面的に展開する起爆剤となってくれるだろう。まだまだ、やるべきことがたくさんある、そう思うと何か「熱いやる気の塊」のようなものが、心の中に沸々と滾ってくるのだ。
株式会社フォレスト・ミッション 代表取締役、林業経営コンサルタント、経済産業大臣登録・中小企業診断士
我が国における林業経営コンサルティングを構築した第一人者であり、これまで460超の林業事業体の経営コンサルティングに携わる。2015年から、活動拠点を東京から信州・蓼科に移して活動中。