長引くコロナ禍は、我が国の経済や国民生活に大きな影を落としている。仕事の態様や生活様式まで、すっかりと変わってしまい、戸惑っている間に、事態はさらに深刻になっていく。この先、一体どうなるのか、誰も予測できない。それでも、我々は、生きていくための営みを続けていかなければならない。新型コロナウイルス自体は、それほど恐れおののくほどの病気をもらたすわけではないが、やはり、経済面での打撃が最も懸念される。
我が家は、5年半前の2015年10月に、横浜市内から長野県の蓼科に移住した。自分の会社の社宅として購入してあったヴィラの一室に転居したのだ。結果的に、コロナ禍になって、そのことは正解だったと云えるのだが、その時は、こんな世の中になるなど思いもよらなかった。まさに、外部環境の激変であり、全てが未体験ゾーンの現象で、あれよあれよという間に、1年が経ってしまった。
一時期は、コロナ禍がもたらす事象に対して、何もできない自分の無力さを痛感して、悲観的にもなったが、こんな時こそ、健康管理に努めて、元気で前向きにならなければならないと自分を鼓舞して、元気で春を迎えることができた。「何とか生き残ったかな」という実感があって、それは、「生きて、もっと社会に貢献せよ」という天啓なのかもしれないと思うのだ。
2003年に、森林・林業の経営コンサルティングを始めて、18年目に入っているが、今ほど、業界における自分の役割というものを強く意識したことはなかった。みんな、将来を見通せずに、苦しみ悩んでいる。正しい道というものが、どの方向なのか、わからずに迷っている。一緒に、進む方向を考えてくれる助言者の存在は高い価値を持っていると思う。
私の助言で、より多くの林業事業体や団体などが、コロナ禍に負けず、強く生き残っていってくれるのなら、私はもう一踏ん張りも二踏ん張りもして、奮闘していかなければならないと思う。そして、その際に大前提となるのは、私自身が心身共に健康であることに尽きる。おかげさまで、コロナ禍の中でも、蓼科に住んでいることもあって、私は健康そのもので、日々、目の前の案件において、精一杯の助言や支援をしているつもりだ。
我が国で唯一の林業専門の経営コンサルタントとして、まだまだ、やらなければならないことがたくさんある。チーム・フォレストミッションの活動も、これからどんどん現場に踏み込んでいく段階にある。そして、何よりも、林業の現場で頑張っている人達が、コロナ禍になど負けずに、逞しく生き残って欲しい、ビジネスチャンスをものにして、もっと儲かって欲しい、そして幸せになって欲しいと思う。私はそのために、山側に軸足を置いて奮闘しているのだし、それが私のビジネス人生そのものだと、胸を張って言いたい。
株式会社フォレスト・ミッション 代表取締役、林業経営コンサルタント、経済産業大臣登録・中小企業診断士
我が国における林業経営コンサルティングを構築した第一人者であり、これまで460超の林業事業体の経営コンサルティングに携わる。2015年から、活動拠点を東京から信州・蓼科に移して活動中。