大分への出張の帰り、昨日、京都で途中下車して、ホテルに一旦手荷物を預け、その足で大徳寺に向かい、伊住政和君の墓参をしてきた。お墓のある塔頭に挨拶をして、「伊住政和さんの友人です」と名刺を出し、彼が眠る墓にいく。彼の命日は、2003年2月2日、享年44歳だった。
彼の墓前では、20分くらいいて、この間の自分自身の活動報告などをして、いま、いろいろと考えていることについて、問わず語りをした。実は、この時間は、私にとっては何物にも代えがたい貴重なものになっている。「この問題について、彼ならばどうコメントするだろう」かとか、「あれこれと悩んでいる自分に対して、背中を押して欲しい」とか、いろいろと想定したりする。
現時点で、それほど大きな問題があるわけではなく、むしろ、コロナ禍の中でこの国がどうなっていくのか、経済はどうなるのか、人々の暮らしがどう変わっていくのか、懸念や危惧は尽きないし、自分自身も日々、大きな不安を抱えながら生きている。ただ、この問題は、個人が解決できるような種類のものではないので、そういう中で、どれだけ「正しい」行動ができるかを考えていくしかないとも思っている。
健康状態は、ずっと良好で、仕事も精力的にこなしている。最近は、リモートでの取り組みも多くなってきたが、それにも、何とか対応して、自分なりに奮闘している。この先のことは、なかなか見えてこないが、まだまだ頑張らなければならないという思いが強く、コロナ禍の中で、逆にやる気が漲ってきているような実感もある。
大徳寺前から市バスに乗り、京都市役所前で降りて、しばらく、京都の繁華街を散策した。緊急事態宣言下といいつつ、休日ということもあって、多くの人出で賑わっていた。寺町御池下ルにある「鳩居堂」に立ち寄り、鳩居堂謹製の便箋と封筒を買った。帰宅したら、大切な人に手紙を書いてみようと思う。京都は、学生時代と社会人としての若い日々を過ごした、「第二の故郷」でもある。来年は、伊住政和君の墓前に、いい報告ができるように、この1年、新たな気持ちで頑張ってみようと思う。
株式会社フォレスト・ミッション 代表取締役、林業経営コンサルタント、経済産業大臣登録・中小企業診断士
我が国における林業経営コンサルティングを構築した第一人者であり、これまで460超の林業事業体の経営コンサルティングに携わる。2015年から、活動拠点を東京から信州・蓼科に移して活動中。