フォレスト・ミッションBLOG

林業の産業としての自立、そして林業に従事する人たちが誇りを持てるように、私たちは、自らが信じる、森林・林業のあるべき姿を、林業関係者の皆様と一緒に創造していきます。

未分類

良き人材を育てる

投稿日:

 先週は、水曜日から金曜日まで、鳥取県のプランナー2次研修だった。1次試験を合格した14名の受講者が倉吉市内の会場に集い、3日間みっちりと、実践的な研修に臨んだ。運営を請け負うチーム・フォレストミッションの講師陣は、我が国近代林業、提案型集約化施業の始祖であり、レジェンドである、日吉町森林組合理事の湯浅勲さん、林業の実践を踏まえた在野の研究者である、森林と木の科学と文化研究所の内田健一さん、ファシリテーションは、認定森林施業プランナーの横山繁樹さん、私は運営責任者兼講師である。

湯浅勲氏によるヘアピンカーブ設計実習の様子、

 湯浅さんも内田さんも、林業におけるプロフェショナルそのものである。こういう研修をしていると、5分もあればそれはすぐにわかる。特に、森づくりとか作業道の設計などという分野は、実務者でないと指導はできない。理論だけでこなせる世界ではないからだ。同様に、私がやっている林業経営コンサルティングという世界も、その道のプロフェッショナルでなければ、相手に対して成果の挙がる助言はできない。

 金曜日の講義で、私は受講者の人たちに対してこう言った。「湯浅さんも、内田さんも、そして私もその道のプロフェッショナルでやっています。皆さんも、是非とも林業のプロフェッショナルになって欲しい。本当のプロフェッショナルが確信を持って発する声は、必ず受け手の心にきっちりと入っていくものです。そして、プロフェショナルになるには、一定の歳月がかかるが、当たり前のことを営々とやっていく中で、小さな改善を重ねていけば、おのずとそこに到達するのです。」誰だって最初からプロフェッショナルであったわけではないのだ。

 私の祖父は、「良き人は常に初心者」という言葉を私たちに残してくれた。初心忘れるべからずである。良き人材がいる業界はいい業界である。そして逆も真なりだ。我々は、小さな営みかもしれないが、林業界において良き人材を育てていきたいと思い、日々奮闘していると自負している。良き人材がいる業界は、決して絶望的ではない。そういう人の存在と彼らの活動そのものが希望に繋がっていくのだ。その意味でもチーム・フォレストミッションの社会的使命はますます際だったものになっていくと確信しているところだ。

-未分類

関連記事

提案型集約化施業の意義を再認識する

 先週土曜日に、近隣の財産区の役員と面談し、意見交換等をした。私は、全国各地に出向き、林業事業体と呼ばれる森林組合や民間の林業会社に対して経営等の助言をするのが自身の事業の柱になっているが、数年前から …

ソウルフードとしての王将で

餃子の王将のメニュー群  今週月曜日、新会社の仕事の打ち合わせで、(有)天女山の小宮山信吾さんが蓼科に来てくれた。打ち合わせの前に、まず、腹ごしらえをしようと、彼の車で「餃子の王将諏訪店」に行った。餃 …

朝来バイオマス発電再稼働へ

 昨年末に、稼働停止になった、兵庫県の朝来バイオマス発電所の新たな運駅先として、大東建託㈱が名乗りをあげた。林政ニュースによると、7月6日に、発電所とチップ工場の事業譲渡契約を締結して、来年度中の再稼 …

情熱と厳しさと温情の狭間で

 「自分が正しいと信じることを明確に指摘していく」ことが、私自身のこの職業における行動規範だと確信して、日々の仕事に向き合っている。昨日も、その行動規範に従って、東京での関係先との面談、打ち合わせに臨 …

no image

A猪木への限りなき憧憬

 プロレス界のスーパースター、アントニオ猪木さんが逝去した。79歳、我々の世代のヒーローであり、その信条である「燃える闘魂」は、若き日の私自身の座右の銘だった。「猪木さんのような生き方をしたい。ずっと …