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故安倍晋三氏へのレクイエム1

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 今日は、7月8日、1年前に奈良県の近鉄西大寺駅前で、参議院選挙の応援演説中に、銃撃され暗殺された、安倍晋三元首相の命日である。いわゆる、一周忌ということだが、今日は、自室に籠もって、ひたすら安倍晋三氏を想う一日にしようと思っている。多くの心ある、そしてまともな国民が、彼の一周忌に弔意をもって、この日を過ごしていることを願いたいものだ。

 前にも書いたが、故安倍晋三氏は、私よりも3歳年長、1954年(昭和29年)生まれで、享年67歳だった。自分自身、あと2年でその年齢になり、例えようのない「焦燥感」というものを、この1年、そして今も痛切におぼえ、自問自答しているというのが正直なところだ。安倍晋三氏に比肩できるような政治家は、目を皿にして探察しても、どこにもいない。まして、自分のような凡庸で無力な人間が、彼がこの世から消えた年齢と並び、さらに馬齢を重ねようとしている。

 今更、悔やまれるのは、生前の安倍晋三氏と全く面識がなかったことだ。安倍氏と親交のあった人たちは、生前の安倍氏の人柄や直接聞いたという話をメディアなどで発信している。そういう姿や記事をみて、とても羨ましいと思うし、仕事や人的なつながりがなくても、一度でいいから、会って話がしたかった。話題は、政治・経済・農林業、音楽、スポーツ等々、何でも良かったし、おそらく、どんな話題でもきさくに対応してくれる人柄だったのだろう。

 安倍元首相に最も食い込んだといわれる、NHK元解説主幹の岩田明子氏の著書「安倍晋三実録」(2023年6月30日発行 文藝春秋刊)に、第三次安倍政権のことに触れていて、安倍氏自身は、その照準を2024年に定めていたと書いていた。菅→岸田と4年間政権を預けて、影響力を持ちづつけ、ちょうど70歳になる年に、そして、アメリカ大統領選挙が実施される年に、彼は、政治家としての最後の仕上げ(憲法改正等)を実行しようとしていたものと思う。

 その夢が、昨年7月8日に、山上某が放ったとされる「銃弾」によって挫滅し、我々、日本国民は、かけがえのない政治家を失ってしまった。今日は、安倍さんのことを想いながら、この1年間というものを自分なりに振り返り、頭の中が一定整理できるかどうかわからないが、とにかく、静かに過ごしたいと思っている。

 

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