フォレスト・ミッションBLOG

林業の産業としての自立、そして林業に従事する人たちが誇りを持てるように、私たちは、自らが信じる、森林・林業のあるべき姿を、林業関係者の皆様と一緒に創造していきます。

未分類

久々の大阪の夜にて

投稿日:

 昨夜は、大阪で支援先の会議があり、チーム・フォレストミッションの湯浅勲さんと共に出席した。真に森林・林業で森林整備や管理、木材生産等を実践し、また、木材を活用するプロフェッショナル同士の言葉のやり取りは、キレ味の鋭い刀での鍔迫り合いの如く、真剣味に満ちている。そこには、同じように体を張って、林業界の人たちと渡り合っている経営コンサルタントしか通用しない世界がある。薄っぺらい経営理論など何の役にも立たないのだ。

 会議が終わってから、湯浅さんと2時間ほどいろいろと議論をした。「絶望の林業」のことも話し合った。正面からの厳しい批判を受けて、我々として、この業界にどういう提案ができて、どういう支援ができるのか、これまで10数年に亘り、湯浅さんや内田さん達と、我が国林業のあるべき姿を示しながら、地域での森林・林業のあり方、私の方は特に林業事業体の経営面でのあるべき姿を追求し、そこに向かっていく方策を提案してきた。

 今、我々が模索しているものは、近い将来、具体的な形になるだろう。このままでは、我が国の森林も林業も本当にダメになってしまう。そういう危機感を持ちながら、具体的な方向性を示して、関係者の人たちと一緒に行動していく。これは、まさに「終わりなき活動」になる。我々の後継者の育成にも併せて取り組んでいかなければならない。

 ホテルに戻る帰り途、目の前に大阪のビル街が広がった。大阪らしい風景である。1994年から2002年まで、私は大阪市内に住み、そこを拠点に活動していた。森林・林業に関わる前のことだ。その頃は、独立自営者として試行錯誤の時代で、北新地などの繁華街に出かけることなど、まずなかった。あれから20年ほど経って、仕事で大阪に来て、夜、繁華街を歩いたりする。大阪は、東京とはまた違った都会であり、人と人の距離感が近く、元気があり、また味のある街だ。

 大阪のビル街を、「悲しい色やね」を歌いながら歩いた。泣ける曲である。やはり、私も関西人なのか、この曲とか「大阪で生まれた女」とか「月のあかり」とか、「酒と男と女と涙」とか、いわゆる大阪ソングが、自分自身のソウルソングになっているのかもしれないと思った。勿論、この街に来ると、使う言葉はバリバリの大阪弁である。支援先とのやり取りの中でも、「そんなもん、あきません」「話にならん」「アホかいな」といった、鉄板の大阪言葉が飛び交い、妙に心地よかった。若い頃は、この地でさんざん辛い目に遭ったが、もしかしたら、その分も含めて、これから楽しく前向きなことが、ここ大阪から始まるかもしれないということを、秋の気配とともに感じた夜だった。

-未分類

関連記事

no image

より深く、より高く

 昨日と今日、山梨県で開催した、「経営力向上事業」では、県内から集まった林業事業体の経営者・経営管理者に対して、経営コンサルタントとして20年余りの期間で培ったノウハウを駆使した講義や実習などを提供し …

自民党総裁選に寄せて

 27日に実施される、自民党総裁選には、12名の議員が出馬表明ないし出馬の意欲を明らかにしている。ランダムに名前を挙げると、上川陽子外務大臣、石破茂元幹事長、 小泉進次郎元環境大臣、斉藤健経済産業大臣 …

別荘地における森林整備のあり方、その後の状況

 昨年8月2日に、このページで、現在居住している、信州蓼科の別荘地における森林整備について言及した。当初、原理原則に外れた施業をしていたので、管理会社に対して、エビデンスを示しながら強く抗議をしたとこ …

郷愁の東京・日本橋にて

 昨日、茅野駅から特急あずさ号に乗ろうとしたら、何と1時間半遅れということがわかり、少し焦ったのだが、ちょうど遅れてきたあずさ号に飛び乗ることができて、東京には予定よりも早めに到着した。神田駅で降りて …

東京都知事選挙について

 一昨日、東京に出張した際、都知事選挙の立候補者のポスターを貼った看板が目に入った。私は、東京都民ではないので、直接関係はないが、かつて、都民だった時代も、通算で8年ほどあり、我が国の首都の首長を決め …