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自宅周りはこの冬、初雪で

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 9月中旬あたりから、毎週のように各地への出張が続き、そのためのスタッフ会議や資料づくり等で、何だかんだと日程が詰まってしまい、物事を定点でゆっくりと考える暇(いとま)が殆どなかった。その出張シリーズも、先週末で一段落して、今週は蓼科の自宅で自分の時間を過ごすという僥倖に恵まれている。昨日は、狭い自室(書斎兼寝室)の整理をして、不要なものを断捨離した。ゴミ袋を何回か、ゴミ庫に捨てに行くたびに、肩の荷が軽くなるような気持ちになるのはいつものことだが、最近、特にその思いが強くなっている。

今朝の自宅前の様子

 昨日あたりから、早朝の冷え込みが厳しくなり、外気温は、午前7時の時点で氷点下3度になっている。長野県でも北の方は、大雪になっているようだが、南信といわれるこの地域は、降雪はさほどでもなく、初雪といっても薄らと雪化粧をしているという程度で、日常の生活には何ら支障がない。但し、屋外に出ると冷蔵庫の中にいるような底冷えがして、温暖なところで生まれ育った私にとってこの寒さは骨身に堪えるのだが、蓼科在住も10年目に入り、さすがに、冬の寒さにも体が慣れていたというところだ。

 9月中旬以降、本業の方で出張を含めてバタバタしていたのだが、この間、国内外で、いろいろな出来事があり、それらを横目でみながら、関心はあったものの目の前の案件に専念してきた。トランプ前大統領の劇的な復活、自民党総裁選の推移、地方においては、兵庫県知事の失職問題等々である。一連の出来事を俯瞰する中で実感したのは、オールドメディアと呼ばれる新聞・テレビといった大手メディアの報道機関・ジャーナリズムとしての劣化と末期症状だった。

 元放送局の報道記者としては、彼らの体たらくは、正直なところ、自分の過去の活動を否定されたような気分になる。今だから言えるが、私は放送局に入社し報道記者をしていた時、将来的には、中央に出てフリーのニュースキャスターを目指していた。自分の足で取材したことを、自分自身で伝える、そういう仕事に就きたいと本気で考えていたのだ。それから40数年経って、私は今、森林・林業専門の経営コンサルタント(林業経営コンサルタント)として、全く別の業界で活動している。但し、昔取った杵柄か、メディアの動静は常に関心の対象だ。

 我々が生きている令和の時代は、新聞・テレビも含めてだが、SNSが発信する洪水のような情報を取捨選択し、最終的には自分の頭で考えて意思決定するという行動基準が、国民一人一人に求められている。大手メディアの報道を信じるか信じないかではなく、物事を考える中心軸を自分自身の中に置いて、そこから広がる円周の中に、できる限り多くの情報を網羅して、それらを分析、都度、その人にとっての適正な判断をしていかなればならない。そして、そういった行動は、誰もができることではない。誰しも、意思決定における「寄る辺」が欲しいし、権威あるものにすがりたいという本能的な欲求もあるからだ。

 雪が降る日は、部屋を暖かくして、読書をしたり、物書きをしたり、思索をするのが、私にとってのベストな過ごし方である。先に挙げた国内外の事象についても、幅広く情報収集をしながら、自分なりの見解を整理しておきたいと思っている。

 

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