先々週、先週と、宮崎県や東京、三重県など、あちこちに出張する日々が続いていて、久しぶりに連泊の移動と活動ということで、時間や案件に追われるという、半ば「嬉しい悲鳴」をあげているところだ。その合間に、東京などで友人や知人と会食する機会が複数あったりして、その時間がとても貴重なものになっている。コロナ禍でこの3年近く、人と会って会食したりすることが極端に減って、仕事の出張も殆どなくなり、代替手段としてオンラインでの研修や会議の機会が増えたこともあり、対面でのこういった機会に飢えていたのかもしれない。
今週は移動の流れで、和歌山県・那智勝浦町の実家に来て、この連休中はここに滞在している。連休明けには、岐阜に移動しICT関係の視察がある。この間、メールなどで、新規案件の問い合わせも複数あって、都度、対応している。物事が少しずつ動いてきたという実感がある。長年に亘って森林・林業の世界に関わり、それなりに懸命に取り組んできた蓄積というものが、ある意味、ブランド化し、それが定着、まだまだ、私や(株)フォレスト・ミッションに声をかけてくれるマーケットが厳然と存在する。その実態に対して、まだまだ頑張らなければならないと自らを鼓舞する日々である。
その中で、このところ、いくつかの新しい動きが出てきているのは、自分のビジネス人生においても特筆すべきことだと思っている。前にも書いたが、有為な若い人たちを発掘し、彼らが檜舞台で活躍することを支援、自分の経営資源を惜しみなく提供し、具体的な成果を出していくことで、森林・林業界の振興に少しでも貢献する、そういう仕事がすでに始まっている。この先、10年程度、そういう類の活動をしていきたいし、それが、長年、お世話になったこの業界に対する恩返しにもなり、私なりの社会貢献にもなるのだと信じている。
悲しいかな、自分の今の立ち位置や活動領域では、小さいといえども、林業界をマクロ面で変革していくことは、ほぼ不可能である。一方で、関係筋=マーケットに対するそれなりの発信力と影響力はまだあるので、常に「あるべき姿」というものを継続して発信し続けていくことは重要だ。しかしながら、本当に「ここが変わった。改善された、問題解決を実現した」と胸を張っていえる実態は、ミクロの部分のしかも、個別の案件においてしか存在しない。自分の行動理念は、つまるところ「実践主義」「行動主義」であり、ありきたりな「評論家」「助言者」に終わるつもりはない。これから約10年間の活動は、そこに収れんしていくのだと思っている。
株式会社フォレスト・ミッション 代表取締役、林業経営コンサルタント、経済産業大臣登録・中小企業診断士
我が国における林業経営コンサルティングを構築した第一人者であり、これまで460超の林業事業体の経営コンサルティングに携わる。2015年から、活動拠点を東京から信州・蓼科に移して活動中。