フォレスト・ミッションBLOG

林業の産業としての自立、そして林業に従事する人たちが誇りを持てるように、私たちは、自らが信じる、森林・林業のあるべき姿を、林業関係者の皆様と一緒に創造していきます。

未分類

読書の愉しみを再び識る

投稿日:

 このところ、読書の意欲が一段と高くなってきており、仕事の合間や休日に読書に耽溺する時間を積極的に確保している。改めて考えると、「読書ができる環境にあるのに、これをしないということは、この世に生きる人間としての知的怠慢そのものだ」というごく当たり前の結論に収れんする。尤も、私の場合は、そんな格好のいいものではなく、単なる「活字中毒」常に本に触れていないと落ち着かないという「強迫観念」的なものを読書には感じているところがある。

 これから読もうとしているのは、エマニュエル・トッドの「西洋の敗北」(2024年11月文藝春秋刊)である。この人は、フランスの口統計学者、歴史学者・人類学者であり、これまで、ソ連の崩壊やイギリスのEU離脱、トランプ政権の誕生などを予言している。(ウキペディアより)年齢は73歳で私よりも少し上の世代で、家族制度が社会の価値観を生み出すという考え方は、私には新鮮で、「経済は人のつながりや動きで形成される」という自分自身の考え方にも通底するところがある。

 今日は、これから重要な案件があり、テンションを上げてそれに臨むことになるが、それが終わって帰宅したら、明日からこの「西洋の敗北」を読み進めようと思っている。ゴルフの予定も入ってはいるが、それはそれとして、読書をする空間は、自分にとっての「聖地(サンクチュアリ)」であり、それに耽溺する時間は、「知力が彷徨う旅行の時間」と云える。若い頃の読書は、ひたすら知識をインプットするもので、その知識欲求を充足することが目的化していたきらいがあったが、ここのところの読書は、自分自身の考え方や人生哲学というものを踏まえて、いろいろな事象の捉え方を検証していくという営みになっている。

 先般も、ある本を読んでいて、「洞察力を磨く」ということの重要性を再認識した。洞察力とは「物事の本質を見抜く能力」のことをいうが、これは、今やっている仕事にも通じるところがある。すなわち、いろいろな事象を表面的に捉えず、その背景にある物事の関係性や真相というものを追求していく。そして、私の仕事の場合は、その本質的なところ、真の姿を炙り出し、あるべき姿とのギャップ=問題について縷々改善や解決のための助言をしていくということになる。しかしながら、その「洞察力」というところでは、まだまだ浅学非才、道半ばであると自覚していて、読書への欲求というものは、その発露なのかもしれない。

-未分類

関連記事

人材育成に終わりはない

 今年度下期の案件においては、人材育成にかかるものが多くなっている。林業事業体の経営者や役員、経営管理者、中間管理職、一般職員、森林施業プランナー、現場技能者等々、国や都道府県・関係団体等が主催する事 …

「秋の気配」が流れる頃

 このところ、このブログで重苦しいテーマの内容が続いているので、今日は少し、気持ちが軽くなりそうな話題にしたいと思う。私の趣味は、大したものではないが、出張の合間に近くのゴルフ場でラウンドをすることと …

現実社会から退場すべき者達

 反捕鯨団体「シーシェパード」の創設者で、我が国が国際手配していた、ポール・ワトソン容疑者(73)が、デンマーク領グリーンランドで逮捕された。ウキペディアによると、この男は、カナダ生まれで、元々、航海 …

スキーはできないけれど

 私が住む、東急リゾートタウン蓼科には、スキー場があって、例年この時季(金・土・日・休日に営業)は、家族連れやカップルなどで賑わっている。こぢんまりしたスキー場だが、別荘地内にあるということで、立地条 …

市町村は企画・事務を担い、プレーヤーは林業事業体

新たな森林管理システムにおける主体は、市町村になるということが、森林経営管理法で位置づけられている。林業の専門官が殆どいない中で、どこまで主体になっていけるのか、困惑している市町村が多いことだろう。森 …